四角いビンを作ってるといつも悩むことがある。

こういう直方体に円柱がつながってる形のつながり方は2種類あるんですね。
実際はもっと考えられますがビンの場合ほとんどこのどちらかでしょう。
単に「直方体に円柱がつながった形」というと安易に左側を想像したり、
実物をよく観察せずに作ると左側で作ってしまうんじゃないですかね。
現実にはビンもほとんどが右側ですよね。(両方の要素を持ってるのもあるだろう)
なぜ右が多いかというと立方体の角の部分と平面部分とでは円柱までの距離が違いますよね。
だから左だとツナギの部分の傾斜が一定じゃないのです。流れが美しくない。
円柱から放射状に同じ傾斜でおろしていくと右のようになるのです。
それにあわせて直方体の上面をカーブさせる必要がありますが、それもデザイン的に落ち着いている。
このカーブは円柱と直方体の距離によって決まるので一定なんですね。
テケトーなカーブを書いて円柱とつなげようとしてもしてもきれいにつながらないです。
逆に言うと円柱と直方体の距離や大きさを正確に作っておかないと、思うようなカーブにならなくて収拾つかなくなります。
このカーブを単に見た目のデザインだと思ってる人も多いでしょう。このカーブは必然的なものなのです。
このカーブを正確に作る方法がないんだなあ。これはブーリアンでやって線を整理したものですが
実際は直方体の角が丸かったり、平面も緩やかな曲面だったりするので、ツナギ部分の傾斜も曲面だったりするので
ブーリアンはあまり使えない。(というか現状のブーリアンアルゴリズムでは線を整理することで結局曲面が変わってしまう)
こういうのって工業デザイナーはどうやってるんだろ。CADにはそういう機能があるのか?
あと、デザイナーは自分で作るんだからいいが、それを見て作る私らはその形が(たとえばその曲面が)
必然的な一定なものなのか、ただの見た目のデザインなのかということをモデリングする前に見極める能力が必要になる。
まあほとんどの場合スムージングやサブデビでごまかしてしまうんだろうけどね。
ごまかせない場合「このソフトはサブデビの品質が悪い」「シェーデイングが汚い」とか言われてるのだろう。
よく言われるShadeの自由曲面のシワなんかもそうなんですが、これは自由曲面のバグとか品質ではなく
ユーザーがつじつまの合わない形状を作ってしまってるんですね。
といっても立体のつじつまを人間の頭で把握することはが非常に難しい(というか不可能)なので
つじつまを合わせる機能が欲しいんですよね。
ブリリアントカット形状を作った時にも思いましたが、あんな単純な形状でさえつじつまを合わせるが大変なのです。
ロイツマじゃないです。