亡くなった叔父が住んでた家を管理する人がいないので、私がたまに行って、
周りの草を刈ったり山の木を切ったりして、コーヒーを飲んでシャワーを浴びて帰ってくるんですが、
この叔父というのが亡くなるまで長いこと統合失調症だったんですが
この家を使ってみると、そういう精神のおかしい人の生活がよくわかる。
まずシャワーが節水用のシャワーヘッドがついていて浴びると水流が痛いくらいで非常に不快。
そもそもこの家は井戸水なので節水用にする意味がない。
風呂用のいすが高すぎる。これはバスタブが高い位置にある風呂用のものだろう。
これじゃ座ったままバスタブの水面に手が届かない。
水栓のハンドルが硬くて回しにくい。風呂の水栓によくあるレバー式ではなく、キッチンなどと同じ円柱のハンドルなので
手にシャンプーの泡がついてると滑って回らない。
私の握力で回らないのに、道端の浅いどぶにはまって転んで自力で起き上がれず呻いていたのを近所の人に助けられた、
というほどの体の弱った年寄りがどうやってこれを使っていたのだろう。
こんなふうにすべてがストレスのテストでわざと使い難く作られてるかのようにイライラする。
そんな環境にいたからおかしくなったのか、おかしいからそんな環境になったのかわからないが。
もう何をやってもうまくいかなくて、進もうとしても前に進めない悪夢のような中で何年も生きていたのかもしれない。
あまり付き合いはなかったが、そう思うとかわいそうな人であった。