熱の伝わり方には「熱伝導」「移流(対流)」「熱放射」の三種類があり
「熱伝導」は物で熱が伝わること。フライパンを裏から熱すると表面や取っ手が熱くなるようなこと。
「対流」とは空気が移動することで熱が移動すること。エアコンとか熱い空気が上に上がるようなこと。
3つ目の「熱放射」とは、熱が電磁波として空間を伝わり、それを受けたものが温まる熱の伝わり方のこと。
難しく感じますが、ストーブや焚火に近づくと顔が火照って熱くなるのも放射熱によるものです。
あまり意識してませんがストーブに顔を向けると熱く感じるのは確かに不思議だ。
エアコンやファンヒーターのように風がこっちに向かってるわけでもないのに熱が伝わってくる。
おそらく風が逆風でもあのストーブの赤い熱は伝わってくるだろう。
ようするに熱が空気を伝わってくるわけでも、熱い空気が移動してくるわけでもなく、
電磁波として熱が伝わってきてるのです。これが放射熱、熱放射というものです。
電磁波が難しければ光と言ってもいい。(責任持ちませんが)
あのストーブの赤い光が顔を照らし、照らされた部分が熱くなることで熱が伝わっているのです。
太陽の熱が空気も何もない宇宙を伝わってくるも熱放射によるものです。
よくストーブとファンヒーターはどちらが経済的かという比較を見かけますが
ストーブは一定の量で燃え続けるのに対して、ファンヒーターは温度で調節できるのだから
ファンヒーターのほうが当然経済的でしょう。
ですがストーブには放射熱があるので、近くにいる人を暖める能力には優れていると言えます。
部屋全体を温める必要がなく自分だけ暖まればいいのであれば、
部屋全体を温めようとするファンヒーターよりも小さいストーブのほうが経済的であるケースもあるかもしれないってことです。


余談ですが、「ストーブはヤカンで湯を沸かしたり煮込み料理などにも使えるので経済的である」っていう人もいますが
日常カセットコンロを使ってる私からすると、湯を沸かしたり料理に使うガスなんて微々たるもので
三食自炊してても1缶が数日持つので1日数十円です。おそらく都市ガスならもっと安いでしょう。
ストーブが経済的である理由としては弱いです。
それを理由にファンヒーターよりストーブを選ぼうとするなら考え直すべき。
便利なので、あるなら使ったほうがいいですが。