ドラゴンボールのセルというのはエイリアン的なものと漠然と思っていたが
よく読んでみたら17号、18号と同じくドクターゲロの作った人造人間だ。
ドクターゲロの研究で使われていたコンピューターがドクターゲロの死後も研究所で勝手に開発を続け、
未来の世界で誕生するという、ドラゴンボール世界にしては珍しい本格SFホラー的な設定だった。
それによって未来から来たベジータの子であるトランクスという新しいキャラがストーリーに加わることになり、
それまで宇宙にまで広がっていたドラゴンボールの世界はついに時代まで超えて、
タイムパラドクス要素も含みつつ、複雑なストーリー展開となっていく。
未来の世界では主人公である悟空や仲間たちはみな死んでおり、悟飯までもが片腕を失っておりやはり死んでしまうという
それまでのドラゴンボールにないシリアスな設定。
既にスーパーサイヤ人の力を使いこなせるトランクスの登場シーンでの圧倒的な強さの演出、
この辺りから少しずつ人間的な部分を見せていくベジータ、いつの間にか味方グループの頼れるリーダー的存在になってるピッコロ。
17号、18号という魅力的な敵キャラも加わり、この辺りがドラゴンボール全編で最も展開が激しく盛り上がるところと言っていいだろう。