ポニョ観た。
面白かった。
純粋に子供向けとしてはとてもいい映画だと思いますね。
それにしても
まだ得体の知れない女の子が、真っ暗な嵐の中、津波の上を笑いながら裸足で走って自分に会いにくる、なんて
子供にはトラウマもんだろう。あれ劇場の大画面で見たらかなり怖いんじゃないかな。
ポニョが魔法を使うときの魚と人間の中間形態のような鳥のような姿も妙に怖いです。
でも子供の頃に見た絵本だとかアニメだとかってそういう怖い部分ありますよね。
ディスニーの「ピノキオ」でもピノキオや子供たちがロバになるシーンとか子供の頃はすごく怖かった。
(「千と千尋」の両親が豚になるのはあのシーンのオマージュだと思ってますが)
今日本で「ピノキオ」がリメイクされたとしても、あのシーンをあんなに怖く描かないと思うんですよね。
ポニョも設定だけ渡して他の人が作ってたら、ただかわいいだけのキャラに描かれてたかもしれない。
子供の頃ってまだ身の回りに理解できないものがたくさんあって、怖いものがたくさんあるのが普通なんですよね。
私は小さい頃、親父の田舎の古い家で遊んでても、どうしても怖くて近づけない部屋とか場所がありましたね。
大人は身の周りにあるものはなんだか知ってて、知らないものでも理論的に説明がつくものだと知ってるから怖くないのであって
その大人の基準で、アニメでも子供には可愛い物だけ見せようとしますが、
ポニョのような大人には可愛いんだか怖いんだか理解できない存在でも子供には普通に受け入れられるという、
宮崎監督のいまどきのアニメやキャラクターにに対する反抗みたいなものがあるんじゃないですかね。
現代ではいつのまにか「かわいいキャラ」というのは「小さいけど元気で頑張り屋」だとか
「困った顔して小さい声でキュンキュン鳴く」とかそういうものに限定されてきてる気がしますね。
子供はもっと複雑ないろんな要素を感じ取って「かわいい」とか「怖い」とか思うんであって
大人の基準で「これが可愛いものなんだよ」と押し付けるのはよくないのかもしれないです。
もちろん全体的にはポニョは可愛いシーンの方が多いですけどね。
ポニョと宗介くんの声がまたいいですよね。