良かったです。

「動く城」の動きを見るためだけでも劇場の大画面で見る価値アリ。
あれはCGじゃないですね。多分。
セル画(今のアニメはセル画じゃない?)というのは裏から色を塗ります。
それによって表から見るとムラのない均一な塗りの、いわゆるセル画調の絵になります。
前後のフレームでムラがあるとちらつくので、そういう絵がアニメには適してるんですね。
ですが背景はというと余り複雑に動かす必要は無いので、たいてい紙にポスターカラーなどの不透明水彩で書かれています。
そのためセル画とのタッチの違いがどうしても出てしまいます。またセル画調の絵は重厚感をだしたいものにはあまり向いていません。
それでセル画に表から不透明水彩や油絵のようなタッチで厚塗りして、背景になじませる手法を
アニメ用語で「ハーモニー処理」といいます。
「動く城」は多分これですね。ナウシカ王蟲なんかもそうでしょう。
「ハーモニー処理」は大変な手間がかかることと、特殊な技術なので(ツルツルしたセル画に筆のタッチを生かして写実的に書くんですから)
日本では宮崎アニメぐらいでしか見られないでしょう。
これから劇場に見に行く人は「動く城」が出ると「ああこれ、ハーモニー処理っていうんだよな」って隣の人に教えてあげると尊敬されます。
隣が彼女だったらなお良し。

映画館て久しぶりに行きましたが

エンディングを最後まで見ない人が多くてびっくりしました。
スタッフロールとテーマ曲だけのエンディングではあるんですが
エンディングに入ったとたんお母さんたちは「面白かったね〜」って子供の手を引いて出て行くんですね。
余韻を楽しまないのか。
幕が閉じて照明がついてから顔を見合して「ハァ〜良かったね」だろ。
なんか立ち上がって現実に戻るのがもったいない、みたいな。
ありゃあせっかちな子供に育つぞ。