PCのプリンターの中には用紙サイズに封筒を選ぶと、通常の写真や書類とはさかさまに印刷されるものがある。
考えてみれば紙を上から入れ下から出てくるプリンターの使用上、普段の書類や写真がさかさまに出てきているのであって
プリンターに慣れてる人は何も悩むことなく封筒をさかさまにセットすると思うが、
それがわからない人にも正しく印刷されるよう、そのようになっているのだろう。
だがこれが、実際封筒に印刷したいデータを作る場合、どっちにどう作ればいいのかわからなくなってくる。
通常の書類とはさかさまだと理屈ではわかっているが、普段書類がさかさまだなんて思っていないので
どう印刷されるのがさかさまなんだかかわからなくなるのだ。
プリンタの印刷画面には180度回転させるチェックボックスがあるのだから、自動でさかさまにせず、
ユーザーで好きなほうを選べばいいのではないだろうか。


そういえば先日不思議なことがあった。
夜中に隣の駅までジョギングをしてみたのだが、駅に着いて、観光名所や主要な施設などを記した案内板があったので見ていたら、
どうみてもその地図は左右逆なのだ。ジョギングのコースの確認のためこの近所はGoogleマップで何度も見てるし、
第一今走ってきたのだから間違いない。
その地図は北向きに立っていて、見る人は南を向いた状態で見るから、普通の地図とは逆に
南が上に書かれてるのいるのかと思ったが、それでも合わない。
私が走ってきたばかりだから脳の酸素が不足してボケてるのだろうか。
いったい何が何なのかわからないまま、キツネにつままれた気持ちで、息が整うまでしばらく眺めていた。
落ち着いて考えてみると何のことはない。あってるのだ。
その地図は北向きに立っていて、南を向いて見るから左右逆に見えるのだった。
それも不思議な話で、地図なんて北が上に書いてあるからと言って、いちいち北を向いてみるわけではない。
私は普段部屋で東を向いてPCの画面を見てるが、Googleマップを見るのにいちいち北を向いたりしないし、地図を回転させたりもしない。
人間の脳がそれを補正してくれてるのだろう。


要するに、部屋で地図を調べてるときのような「地図と頭の中の地理」を比較するときは、人間はどこを向いていても平気なのだが、
現実にその場で「地図とそこから見える風景」を比較しようとする場合には、実際に北を向かないと、脳が補正しきれないことになるのだろう。
たしかに今いる位置や行き先を地図やスマホで調べる場合は地図を持ちながら北を向くことを普段誰でも当たり前にやってることだ。
これを逆に言うと「現実の今いる位置を地図で調べる場合は北を向かなければ地図は役に立たない」と言える。
私の場合、地図が固定されてたから脳が補正しきれないで不思議な感覚が起きてしまったのだった。
ああいう固定された地図は北を向いて見れるよう南向きに立てるべきだ。
あの地図を立てた人達はあの立て方に何の疑問も持たなかったろう。
なぜならあの地図にかかわった人たちは当然あの周辺の地理が頭に入ってるのだから、
地図と頭の中の地理との比較はしたろうが、現実の位置やそこから見える風景との比較なんてしなかったろうから。
地理のない人がその駅に来てあの案内板を見ても、おそらく役に立ってはいないだろう。


この地図とプリンタのどこか似かよった2つ問題が起きたのは数日内のことなので、最近の私の頭が鈍ってるのかもしれないが。