子供や素人が描いた絵ってのは陰影が付いてない場合がありますね。
そういうデフォルメとか省略したとかじゃなくて、陰影というものを意識してないんだろうね。
私は子供のころから絵が好きだったんですが、デッサンだの写実だの考え始めたのは
まあ中学生くらいでしょうかね。で、そのころの絵を思い出してみると陰影はつけてるんですけど
まったく実物を見ていなくて、漫画的に全て斜めから一律にグラデーションがついてるだけだったりする。
それでも絵が嫌いな人や、めんどくさがって陰影を書かない人よりは上手く見えるので
褒められていい気になってたりしてた。
なぜそのころ、ちゃんと実物をよく観察して二次反射による床からの照り返しとか
フレネル反射などを踏まえた複雑な陰影を描こうとしなかったのか不思議なくらいですね。
その程度考えるくらいの知能は持ってただろうし、当時の私なりに上手くなろうとしていたので、
めんどくさかったわけでもないんですが。それどころかそこに気づけば面白がってもっと夢中でやってたかもしれない。
先入観というかそういうもんだと思ってたんでしょうね。
子供のころから絵を書くのが好きな人間にとっても、そんなレベルなんだから、
大人になって仕事でCGをはじめたとか、パソコンを買ったからCGをはじめたとか言う人たちにも
陰影がどうの、スペキュラーがどうの、SSSだのフレネルだの、GIの品質がどうの言ったって
まったく通じない人がいるのも当然ですね。
確かに、あのころの私に
「もっと現物を観察して陰影を描きなさい、現実の光や陰影について考えなさい」
といっても
「そんなもの絵に必要ない」
なんて言ってたかもしれないな