元ちとせが「熱き心に」を歌ってますが、これがとてもいいですね。
この曲は元は昭和の大スター小林旭のヒット曲で、
小林の大ファンだったという大瀧詠一が書いた渾身の一曲だけに、
小林旭がジプシーキングスようなあの太い擦れ声を張り上げて歌わないと
ダメだろうと思ってましたが、元ちとせならいいな。
元ちとせも昔から好きですが、あの島唄の伝統的な歌唱法だと
何を歌っても歌詞や曲が軽く感じるんですよね。
無理にエキゾチック&ネイチャーな曲にされても、それは島唄に対する世間のイメージであって
島唄の本場で育ったという本人が、本当にそんな曲が歌いたいんだろうかと思ってしらけてしまう。
まあそれは私の考えすぎかもしれないが、
こういう素朴で深みのある曲が、元ちとせの歌唱法のすごさがよく出ると思う。
歌唱法とかコブシだけじゃなくて、日本語を変わった発音にするセンスも独特のものがありますよね。
「春には」「夏には」の部分が「春にフ〜」「夏にフ〜」に聞こえますからね。
サビに入る前の「デンデンデンデンデンデンデン♪」がめっちゃあの時代の大瀧風なんですが
この部分をちゃんと再現してるところもいい。