「このレンダラーのSSSではリアルな肌ができない。蝋人形のようになってしまうからSSSの品質が悪い」

というのもたまに見かけますが、蝋のような表現をするのがSSSなのであって、
精度の高い品質のいいSSSほど蝋人形になると思いますね。
他のソフトでSSSを使ったリアルな人肌を作ってる人がいるとしたら、それはその人の使い方がうまいんです。
人間の肌の色というのは単に「半透明な肌色」じゃないですからね。
皮膚の色に血管や筋肉や脂肪が透けて見えてて、赤いはずの血管が部分的には青く見えてたりする。(あれは分光のせいらしい)
それを現実と同じように作ってやってる人もいないでしょうから、うまい人ってのは各自ウソの設定を工夫してやってるってことになります。
単純に「それはテクスチャを描けばいいじゃん」と思う人もいるかもしれませんが、テクスチャというの表面にあてがうものですからね。
SSSマップという機能があったとしても、SSSの内部での複雑な計算を表面でコントロールすることは非常に難しいと思います。
内部での分散や分光を考慮したテクスチャを自分で描くというなら、それこそSSSの意味はあまりないです。
要するにうまい人ってのは手書きで難しい部分をSSSでやらせて、SSSで蝋人形のようになってしまいがちな部分を手書きでやっていて、
SSSに何ができて何ができないかを知っているということになります。
全部SSSに任せて「このレンダラーのSSSでは蝋人形のようににしかならない」なんて呆れるほどバカな話です。