荒い反射のディープな話。君はついて来れるか。

CGでは100%荒い反射のみの床には基本的に影は落ちないですね。ディフューズは0ですからね。
ディフューズの無い鏡とか透明物とかに影が落ちないのは現実でもCGでもあたりまえですね。
上の画像は左が荒い反射のみの床で、右はただの白い床です。ライトは面光源です。やはり左の荒い反射の床には影は全く落ちてないです。
(影っぽく見えるのは球の暗い部分が荒い反射としてとして映りこんでるだけです。)
ですが。現実では荒い反射にも影は落ちるのです。周りにアルミ缶とか荒い反射なものがあったら手をかざして試してみましょう。
単に荒い反射として写りこんでる色と見分けにくいですが、よく見るとそれとは別にちゃんと影が落ちてるはずです。
ディフューズ0なのになぜ影が落ちるのかと。あれはなんだ。なんなんなんだ。(ものによってはディフューズを持ってる場合もあるので注意)
荒い反射とディフューズ(拡散反射)てのはよく似てて、荒い反射の荒れ度が最大に大きくなれば少なくともCGではディフューズとほとんど同じなんですよね。
たとえばRedqueenのような荒い反射がきれいなレンダラーでは荒れ度を上げていくと白いディフューズとほぼ同じにレンダリングされます。
ただ違うのはCGでの荒い反射はライトを考慮してないってことです。ライトはスペキュラ(光沢)に任せてるからですね。
ディフューズはライトと周囲の物や背景で色が決まりますが、荒い反射はライトは無視ですからね。
ライトを考慮すればもっと明るくなるはずなんですね。
現実では荒い反射も当然ライトが映りこみますからライトがあれば明るく見えます。ライトが映りこめない部分が「影」となるわけです。
要するにCGでの荒い反射は「影が描かれない」っていうより「明るい部分が明るく描かれてない」ってことです。
てことでライトを面光源でなく発光板にしてみましょう。
発光板なら荒い反射も影響受けますからね。

よしよし。荒い反射の床にもちゃんと影が出ました。
床全体に発光板が写りこんで明るくなってます。「明るくなれない部分」が影になってます。
そういうことであってるようです。